中小企業こそネットを使うべきです
【日経MJ2017年1月20日版より】
中小企業こそネット活用
海産物の珍味の卸業を50年以上続けてきた上州物産(前橋市)。「このビジネスモデルでは早いうちに限界がくる」。そう思った阿部武志社長は2005年にイベントや祭りで使うポップコーン製造機のレンタル事業をスタートさせた。初めての新規事業だったが、ネット販促を活用して3年後には年商1億円を突破。
今回の記事は単に新規事業の立ち上げではありません。新規事業を立ち上げたけどどうそれを拡販していくか、中小企業にとっては参考になる事例です。ひとつは市場調査を行った事です。何もリサーチ会社に費用をかけなくてもどのくらい検索されているかを調べたり、ユーザーが悩んでいる事柄を調べたりして市場の大きさを調べる事は無料でできます。そこでSWOT分析を行い、自社の強みと弱みを認識して勝てる見込みがあって参入する段取りを行えば失敗する確率はグンと減ります。この会社もそれを実践しています。次に検索エンジン対策やリスティング広告を外部に頼まず自社で完結することで費用の削減はもとよりノウハウが溜まっていくというメリットがあります。そこで一度でも購入(利用)した顧客に対して定期的なアプローチを行っていけば焼き鳥を焼く機械や綿菓子の機械など広がりが出ますので、それを実践したこの会社、前年比22%増と好調なようです。機械を揃える初期投資はかかりますが利用者が増えれば利益が増えるビジネスモデルで、今後は会員化するなどストックできるようなモデルを考えればかなり飛躍すると思います。